メールの「即レス」はかえって仕事の生産性を下げる


できるビジネスマンの一つの条件としてメールの返信が速いことが挙げられることがあります。

確かにこちらが送ったメールにすぐに返信があると、その相手に好印象を抱くことは確かですが、メール処理ばかりに終始していると自分の仕事のペースがつかめないという悩みを持つ方も多いことでしょう。

今回は大量のメールに振り回されないで、うまく処理する方法についてご説明します。

人は集中するのに20分必要

「フロー状態」という言葉をお聞きになったことがある方も多いと思います。

心理学者のミハイ・チクセントハイミが提唱した概念ですが、対象に没頭し、深く集中して仕事やスポーツに打ち込んでいる状態のことで、それこそが人に満足感をもたらすとも言われています。

いわゆる「時間も忘れて」仕事に集中している状態ですが、この状態に入り込むためには少なくとも20分は必要だと言われています。

つまり、脳がそわそわしている状態では、高い生産性と満足感をもたらす「フロー状態」に入れないということですから、こちらの都合をまったく意に介さずに送られてくるメールとうまく付き合う方法を誰もが学ばなければなりません。

そのためには、「メールの即レスをやめる」ことです。そうしなければ、集中力は毎回メールによって中断されてしまい、脳はいつまで経っても集中状態に入ることができません。

また、メールに返信すれば、相手に好感を与えることができるものの、それを習慣にしていると、過度の期待を与え、常に相手のペースに支配されることになり、こちらが即レスできない時にかえって相手に不満を感じさせることになります

自分の返信ペースを理解してもらおう

当然のことですが、何事にもバランスがあります。つまり、自分の仕事のペースは重要ですが、相手にも相手の都合があります。

大切なことは、こちらのメール返信のペースに関して「安心してもらうこと」です。即レスはしないとしても、「◯時までには必ず返信してくれる」と思ってもらえれば、相手からの信頼を勝ち得ることは可能なのです

そこで、目の前の仕事に集中している時にはGmailを始めとして、メールボックスは閉じてしまいましょう。

メールをチェックする時間を決めて、その時間以外は見ないようにします。例えば、出社時、午後の作業開始時、終業前の1日3回といった具合です。

中には本当に緊急の案件もあるかもしれませんが、であれば電話で対応すれば良いだけの話ですし、「メール送ったのになぜすぐに対応してくれなかった」と言われるようなら、その状態こそすでに相手にイニシアチブを握られている状態だということを自覚しましょう。

「マルチタスク」という言葉がありますが、実は人間の脳はマルチタスクには向いていないことが分かってきていますし、脳に障害を与える可能性があるとの調査結果もあります。

ここはおとなしく自分の脳の限界を認めて、メールの即レスをやめ、仕事の生産性を上げるようにしてみてはいかがでしょうか?


この記事の著者

木下 まさひろ

木下 まさひろ

学習塾、法律事務所勤務を経て、現在は海外在住。『Festina lente(ゆっくり急げ)』を座右の銘に真のスローライフを実現すべく奮闘中 。毎朝の野菜ジュースと週3回のジムは欠かさない。40代前半。

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