会社を「グループ」ではなく「チーム」にするためにできること


日本の企業文化は海外から注目され、個人よりも組織を優先する「自己犠牲」のスピリットが高く評価されています。

こうした企業内に根付いた文化が日本経済をずっと牽引してきたことは間違いありませんが、他方で、個人が埋没し、自分の持ち味を発揮するのが難しい一面があることは否めません。

「個人を立てれば組織が立たない」、私たちはこの両者が二者択一関係にあるように考えますが、実はそうではありません。

鍵は会社を「グループ」から「チーム」することです

日本企業には「グループ」はあるが、「チーム」がない

「ザ・チーム」の著書などで知られる、インカー代表取締役の齋藤ウィリアム浩幸氏は、日本は優秀な人材に恵まれているにもかかわらず、グルーバルな視点でみれば日本企業が苦戦している理由として、「日本企業にはチームがない」点だと指摘します。

同氏は、日本企業は確かに優秀なグループではあるが、チームではないと言います。

言い得て妙、確かに日本人は幼い頃から、同じ趣味や、似た考え方、背景を持つ人たちが寄り集まる「グループ」を作ることには慣れていますが、ぶつかり合う個性、異なる意見をまとめ上げ、一つのものを生み出す「チーム」を作る経験をなかなかしません。

グループではイノベーションは生み出せない

グループはどうしても同質化に向かいます。エンジニアはエンジニアで集まり、デザイナーはデザイナー同士で一緒をします。一つの分野を深めることは得意ですが、そこには異なった分野を結びつけるイノベーションが生まれません。

しかも、もっと致命的なのは「井の中の蛙」になってしまって、他からの刺激や指摘を受ける必要を感じませんし、逆に異なる分野からの提案を受けようものなら、「門外漢は黙っていろ」と排他的な態度を取ってしまうのです

「グループ」を「チーム」にするためには

こうした傾向は日本の企業文化に根付いているものですから、簡単に変わるものでもありません。

ただ、会社の経営やプロジェクトリーダーに関わったり、単位が小さくても部下を抱えたりしている方なら、少なくとも「グループ」を「チーム」にシフトするための努力はできるでしょう。

できる一つの事は日本企業が得意とする「マイクロマネジメント」をやめることです。

例えば「ホウ・レン・ソウ」は新入社員がまず覚えなければならない最低限のビジネスマナーとされますが、裏を返せば、「決定は上司がするから部下は手足となって働け」ということです。

「チーム」はそれぞれが「頭を持っていること」を認めます。そして、互いの決定や判断を尊重し合います。もちろん、そのためにはチーム内にビジョンを共有することや、「ホウ・レン・ソウ」ではない、コミュニケーションを活発に行う雰囲気を醸成することなど、他にもやるべきことがたくさんあります。

それでも、まずは「部下上司」という肩書きや相手の所属部署や出身大学で相手の全人格を判断するのをやめよう、と心がけることから始まるのかもしれません。


この記事の著者

木下 まさひろ

木下 まさひろ

学習塾、法律事務所勤務を経て、現在は海外在住。『Festina lente(ゆっくり急げ)』を座右の銘に真のスローライフを実現すべく奮闘中 。毎朝の野菜ジュースと週3回のジムは欠かさない。40代前半。

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