三国志「赤壁の戦い」に学ぶ、時代を越えた普遍的なビジネス戦略


映画や漫画でも繰り返し取り上げられている「赤壁の戦い」、三国志の中で描かれている戦いの中でも最大といっても過言ではないでしょう。

三国志はビジネスパーソンにも人気がありますが、そこには時代を越えた普遍的な原則、共通する戦略を見出せるからです。以下では、「赤壁の戦い」から学べるビジネス戦略について見てみることにしましょう。

大軍を率いていた曹操はなぜ負けたのか?

赤壁の戦いは80万の兵を率いる曹操と、孫権と劉備の5万からなる連合軍の戦いですが、数において圧倒的であった曹操は敗れてしまいます(赤壁の戦いに関しては、脚色が施されている出来事も多々あるようですが、ここではそれも含めて分析してみます)。

理由はどこにあったのでしょうか?

1つは曹操が水軍による戦いに慣れていなかったということです。

兵の多さが、曹操を驕り高ぶらせ、得意ではない水軍での戦いに踏み切らせたのかもしれません。また、赤壁の戦いに先立つ官渡の戦いで袁紹を破ったことも曹操に冷静な判断を誤らせたのではと言われています。

資金や社員が多ければ良いわけではない

ビジネスにおいても「金」と「人」は勝敗を決める重要な要素です。ただ、経営者にしても社員にしても内部にいると、数の多さが「強さ」であると勘違いしてしまうことがあります

例えば、曹操は80万の軍を率いていましたが、その実、袁紹から曹操の元に下さった兵士なども多く含まれており、決して一枚岩とは言えない状況でした。軍を整える余裕もなく、苦手の水軍での戦いに臨んだ曹操は見事足元を救われてしまったのです。

どこかで聞いた話ではないでしょうか?

シャープしかり、ソニーしかり、かつては企業理念を共にする社員から構成されていた強い企業が、バタバタと倒れ始めています。

グーグルはなぜ強いのか?

そうした没落し始めている日本企業とは裏腹に圧倒的な強さで世界を席巻している企業がグーグルです。

その強さは社員が世界中に6万人以上になる今でもスタートアップのような状態を保ち続けていることです。

つまり皆がグーグルの企業理念に心から賛同し、その実現のために何をすべきかを主体的に考えているのです。

実は、グーグルはそうした人材を「育てよう」とは考えていません。採用の時点で徹底的に精査し、グーグラーにふさわしい人のみを採用するのです。

曹操の強みが仇となった

曹操は袁紹から寝返った兵を受け入れることによって器の大きさを見せましたが、赤壁の戦いでは、黄蓋が周瑜の元から寝返ったと信じてしまった結果、火をかけられ、最終的に大敗を喫しました。

赤壁の戦いをビジネス戦略に応用するなら、企業にしろ、プロジェクトを構成するチームにしろ、少数精鋭を選ぶべきということです。スピードが重視される現在のビジネスではなおのことそうです。

器の大きさを見せつけようとして、あるいは表面を取り繕って、体裁だけ整えても仕方がありません。長期的な戦略を考えるなら、時間をかけてもグーグルの戦略で行くべきです。


この記事の著者

木下 まさひろ

木下 まさひろ

学習塾、法律事務所勤務を経て、現在は海外在住。『Festina lente(ゆっくり急げ)』を座右の銘に真のスローライフを実現すべく奮闘中 。毎朝の野菜ジュースと週3回のジムは欠かさない。40代前半。

この著者の最新の記事

関連記事

ページ上部へ戻る