
日本人はビジネスにおいても「空気を読めるかどうか」を非常に重要視します。
接待で、飲み会で、プレゼンで、「空気が読めない」人は嫌がられますし、失格者の烙印を押されます。
確かにビジネスマンは「空気を読む」ことはとても重要ですが、カメレオンのように自分の色を変えて、単に相手に自分を合わせるだけでは不十分です。
今、必要なのはさらに積極的に先回りしてアクションを起こすための「洞察力」です。
洞察力とは何か?
洞察するとは、単に観察することだけではありません。確かにビジネスにおいて観察力は重要ですが、それは目に見える部分を普段より細かく見ることに過ぎません。
洞察力とは単に見える部分だけではなく、観察したことに基づいて、目に見えないところまで見る力のことを言います。
「空気を読む」ことも広い意味では洞察力と重なる部分が多いですが、空気を読むことがかなり感覚的な行為に対し、洞察力はより客観的な事実に基づいているため、誰でも培うことができる能力である、といえるでしょう。
洞察力があればビジネスで良好な人間関係を築ける
洞察力は主にコミュニケーションにおいて発揮されます。
例えば、上司から厳しい言葉をぶつけられたとしましょう。しかも、その言葉は一見すると、理にかなっていないように思える。
そんな時、ついつい腹を立てたり、怒りを表さないとしても、悪い感情を持ち続ければ、その上司との関係が悪くなってしまったりすることがありえます。
この場面で洞察力があれば、人は見える部分だけでなく、「なぜ上司がそんなに厳しい言葉を発したのか」、その理由に注意を向けるように助けられます。
上司の表情や話し方を観察し、いつもと違うことが分かれば、「上司も奥さんとトラブルがあったのかも」とか「体調が悪いのもしれない」とか「いま抱えている案件で一杯一杯になっているのかしれない」と、表面に表れ出ている背後の原因に注意を向けて、相手を許したり、さらには相手をねぎらったりすることさえできるようになるのです。
洞察力があれば自分も絶えず成長していくことができる
できるビジネスマンは、ほぼ間違いなくこの洞察力を持っています。
ある場合は知らず知らずのうちに培っているのかもしれませんが、洞察力がある故に余裕を持って他の人に接することができますし、トラブルに直面しても、目に見える部分だけに注目して右往左往することはありません。
洞察力は普段から物事をよく観察するようにして、分析する習慣を培うことによって、誰でも少しずつ見つける能力です。今日から意識してみてはいかがでしょうか?