西洋医学だけでは限界 アーユルヴェーダの知恵を取り入れる


病気になれば体を各部に分けて原因を分析し、その局所の症状を改善するために薬を投与し、体調回復を目指すのが西洋医学です。

一見すると非常に合理的ですが、薬の副作用などが示す通り、人間の体はそれぞれの部位、器官が繋がっており、全体として捉えることが必要です。

生命の科学「アーユルヴェーダ」

中国の伝統的な医学は体を全体として捉える視点を持っていますが、同時に注目されているのがインドの伝統医学であるアーユルヴェーダです

5,000年の歴史を持つと言われたりもしますが、1つの体系としてまとめられた紀元前5~6世紀だと言われています。また、医学だけではなく、インド哲学や占星術とも絡み合って作り上げられました。

根本的なコンセプトは、「心」、「体」、「行動」や環境のバランスが崩れた時に人間は病気になるというものです。また、西洋医学のように病気になってからそれを治療するのではなく、いかに病気にならないようにするかを大切にします

アーユルヴェーダは口にするものを重視する


アーユルヴェーダは日常生活における食事を大変重視します。

「アグニ」「アーマ」「マラ」という概念がありますが、アグニとは消化を高めること、アーマとは未消化物を体内に溜め込まないことマラは老廃物を排出することを意味します

つまり、食事の役割とはアグニとマラを高め、アーマを避けることなのです。そうすることによって体の生命エネルギーは滞り無く滝の水のようにスームズに流れるというのです。

どんな食事が良いのか、何をどれだけ食べれば良いのか、アーユルヴェーダでは自分の体質を分析してそれにあったものを選ぶように勧めますが、さすがにそこまではできないという方も多いと思います。

それでも食事をする際に胃腸に滞留し続ける肉ばかりを食べるのではなく、野菜を摂ること、また老廃物の排出を助ける食物繊維を積極的に摂取するなどの工夫はだれでもできることでしょう。大切なのは、生命エネルギーが循環しているというイメージを持てるかどうかです。

ヨガで自分の心を落ち着ける

いまではヨガをフィットネスプログラムとして行っているジムも多いですが、本来はインド伝統医学の一部、しかも身体的な健康だけではなく、内面に目を向けるためのものです

ヨガとはそもそも「馬を御するように心身を制御する」という意味があるようですが、ストレスの多い世界にあって、そのコンセプトは誰もが必要とするものです。

これも形だけ、実際にヨガのポーズをするかどうかというよりも、大事なのは私たちが1日10分でも自分と自分の感情に目を向ける穏やかな時間を確保するかどうかということでしょう。

西洋の合理主義が限界に達しつつある今、インドのアーユルヴェーダの発想は私たちに生きるためのヒントを多く与えてくれるのです。


この記事の著者

木下 まさひろ

木下 まさひろ

学習塾、法律事務所勤務を経て、現在は海外在住。『Festina lente(ゆっくり急げ)』を座右の銘に真のスローライフを実現すべく奮闘中 。毎朝の野菜ジュースと週3回のジムは欠かさない。40代前半。

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