「亀苓膏」とはいったいナニモノ? 暑い夏に食べたい漢方スイーツ


有名な香港スイーツの一つに「亀苓膏(グイリンガオ)」というゼリーがあります。日本では亀ゼリーと呼ばれることもあるようですが、このゼリーは一体ナニモノなのでしょうか?

香港の亀ゼリー事情

亜熱帯気候に位置する暑い香港では夏には身体を冷やすのに漢方ドリンクやゼリーなどのスイーツが食べられます。

スイーツといってもこのゼリーは7種類以上の漢方生薬と亀の腹甲の粉末を煮出したエキスが固まったもので、ほとんど甘くなくどちらかというと苦みを感じるゼリーです。

でも、この漢方薬ともいえるゼリー、身体に良いだけでなく、食べ慣れてくるとこの味がとっても美味しいんです!

実際に夏が長く暑い日が何カ月も続く香港では亀ゼリ―専門店が何件もあります。気軽に立ち寄って身体に溜まった熱をとるのに便利な場所です。香港ではこの苦みのあるゼリーに甘いガムシロップや蜂蜜をかけていただきます。

メニューを見ると他にも漢方のお茶がいくつもありますが、メニューの下に効能が書かれていますから、体調に合わせて必要なお茶やゼリーを飲んだり食べたりすることができます。このように漢方ゼリーやお茶で体調を整えていくのが香港スタイル! 漢方が生活の中に溶け込んでいるんですね。

亀ゼリーの効能・効果はいかに?

亀ゼリーと呼ばれるだけあって、魚から摂られたゼラチンではなく、亀の腹甲からとられたコラーゲンによって固まっているこのゼリーの効能は多く、内臓や心臓、骨を補強したり、止血の効果があります。また免疫力を高め、鎮静効果や身体の耐性を高める作用もあります。コラーゲンが豊富なので、美肌や美髪など美容への効果も抜群です

亀ゼリーに含まれる漢方生薬の中には土茯苓(ドブクリョウ)がありますが、これには解毒作用、体内の熱や湿気をとる作用があり関節炎などの炎症に効果を発揮します。金銀花や菊花は身体の熱をとり、熱中症を予防しますし、利尿作用もあります。

その他にも口内炎や口内の渇き、睡眠の質、慢性の便秘、婦人科系の炎症等の改善を促す作用があります。

さらに各種アミノ酸を含んでおり、そのうちの7つは必須アミノ酸に分類されていますので、栄養も豊富です。

亀ゼリーを食べる際の注意点と買い方は?


このように夏に食べると身体の熱や毒を出してくれ、アミノ酸も豊富な亀ゼリーですから、真夏の熱中症が気になる時期にぜひとも食べたい亀ゼリーなのですが、漢方の考え方では「寒涼」に分類され、身体を冷やす効果のあるゼリ―ですので、内臓が弱っている方や妊婦、生理中の女性はあまり食べない方が良いかもしれません。でも男性で体温が高い方や身体に熱がこもりやすい方には最適ですよ!

亀ゼリーはAmazonや楽天市場などで缶詰めを買うこともできますが、粉末の状態でも売っています。お湯で溶かした後少し煮つめてからタッパーや器に入れて冷蔵庫で冷やします。自宅でも簡単に本場の亀苓膏が作れますし、一度にたくさんの量を作ることができますから、継続的に食べたい方には経済的でお勧めです。食べる時には蜂蜜を少量の水で伸ばしたものをかけましょう。

猛暑の続く夏。暑い時期、アイスクリームや冷たい飲み物ばかりをとりたくなるところですが、今年は生薬の力で身体を冷やすとともに解毒やその他の効能もたくさんの漢方「亀ゼリー」を食べてみるのはいかがでしょうか?


この記事の著者

久古 かをり

久古 かをり

調理師で食べることと簡単でおいしい料理を作ることが大好き!トラベラーでもあり英語圏、中国語圏を渡り歩いて各国の料理を食しているうちに漢方・薬膳に出会い、「医食同源」の言葉に共感して体の不調を食べ物で治す方法を学ぶようになる。現在生活の大半を香港とその周辺の広東圏で過ごし、漢方と香港スイーツを習得中。

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