調子が悪いのに病院に行っても異常がないなら漢方で治そう!


なんとなく具合がよくないけれど動けないほどではなかったり、健康診断での診断や病院での診察では異常がないと言われてしまうなら、それは「未病」かもしれません。

未病とは病気の兆しや前兆ともいえる症状で、病気ではないもののこのまま状態が続くと病気になるようなものをいいます。西洋医学では検査結果をもとに治していくので、未病を治すことが難しいのが現状です。そんな時に活躍するのが漢方・薬膳です。

漢方・薬膳の考え方


漢方をはじめとする中国式医学では、身体の中の血の巡りや気の巡りが滞ると病気になるとされています。また身体に熱がこもったり、反対に身体が冷たくなりすぎても不快な症状が出るとされるので、それらの症状への対策をすることで体調を良くし、病気を防ぎます。

例えば、肩こりや冷えは不快な症状ですが、病気ではありません。でも、中国式医学では血行が悪いことから血が滞り肩が凝ったり、手足の先が冷えたりすると診断し、血の巡りを良くする漢方薬が処方されます。血の巡りが悪くなるとほかにも様々な不調が出てきますし長くなると病気を引き起こしますから、このように病気になる前に症状を改善することは大切なことです。

のぼせの漢方的対処法


のぼせやすい、頭に血がのぼりやすい(怒りっぽい)のは体質や性格と思われてしまうものですが、中国式医学ではのぼせは「上火」と呼ばれており、焦ったり、怒ることでも上火になるようです。熱気の食べ物を食べたり飲んだりすることでも体に熱がこもりのぼせたり、のどや鼻が渇いたり、便秘になったりする症状が出るといわれています。

漢方薬で熱を除くことができるのですが、「上火」の食べ物や飲み物があるのと同じように「下火」する食べ物や飲み物もあります。例えばフルーツではライチやマンゴーは上火しますし、身体に湿気を貯めやすいので食べ過ぎに注意が必要です

また調理の仕方も大きく関係しています。例えば、BBQや焼き肉のように焼いたものや揚げ物は「上火」しやすいため、避ける人も多くいます。実際に亜熱帯で熱いカントン圏では上火しやすいために、代表的な食べ物のほとんどが煮たスープや飲茶などの蒸し物、茹でたもので、揚げ物や焼き物は少ないのが特徴です。

夏は身体に熱が溜まりやすい時期ですが、カントン圏では緑豆を煮た汁を飲むことで体を冷やします。また「王老吉」を代表とする漢方涼茶も市販されておりますので体に熱がこもり上火しそうだなと思ったらすぐに飲むことができます。このように食べ物や飲み物で下火をしてのぼせや便秘など不快な症状を防ぐことができます。

日本の漢方事情


中国人もお医者さんにはかかりますが、不調だなと思ったらまずは毎日の食事に必要な具材を入れて対処します(薬膳療法)。

それでもだめなら漢方のお医者さんか薬局に行き、症状を話して体に合った漢方薬を処方してもらいます。処方された漢方を煮出して飲むことで身体の不調を徐々に治していくのです。

日本では中国のように漢方薬の元となる薬草や根っこなどの漢方の現物を手に入れることが難しいかもしれませんが、それらの漢方製材を煮出したエキスを粉末にした薬をドラッグストアで手に入れることができます。

また今では漢方薬を出してくれるクリニックも増えてきましたから、保険適用でリーズナブルに漢方薬を試すことができます。漢方薬は体に優しい自然の生薬。即効性はありませんが毎日飲むことで徐々に体質を改善し、病気になる前の症状を改善し、健康を維持することができます。次回「未病」と思った時にはぜひ漢方を試してみませんか?


この記事の著者

久古 かをり

久古 かをり

調理師で食べることと簡単でおいしい料理を作ることが大好き!トラベラーでもあり英語圏、中国語圏を渡り歩いて各国の料理を食しているうちに漢方・薬膳に出会い、「医食同源」の言葉に共感して体の不調を食べ物で治す方法を学ぶようになる。現在生活の大半を香港とその周辺の広東圏で過ごし、漢方と香港スイーツを習得中。

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