多元的所属は人生を救う ~極めることばかりが美徳ではない社会~


「壁」にぶち当たった時

以前から良く考えることがあります。

「何か困難な目にあった時、とても落ち込んで鬱状態(depression)になってしまう人と、気を取り直して前に進める人には、どのような違いがあるのだろう?」と。

もちろん、個々の性格だったり、相談できる相手の存在や家族のサポート等、立ち直りに関係する要因は様々だと思いますが、私はその人の「多元的所属の有無」が大きく関係してくるのでは?と思っています

多元的所属とは?

区別

「多元的所属」とは、一人の人間が一つのコミュニティーのみならず、多種多様な社会や集団に身を置く事、と言えるでしょう。

つまり、「自分が所属している」と思えるコミュニティーや空間が複数ある人は、自分の中に様々な「顔」があり必要に応じて使い分けたり、気持ちの切り替えやリセット、鬱からの回避が可能なのではないでしょうか?

「多元的所属」を意識することによって、救われることは多いと思うのです。

会社だけではない人生

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例えばパパの場合。

会社や職場にしか所属先がない人と、それ以外にも「仲間」がいる場所を持っている人とでは、働き方に対する気の持ちようが変わってくるのではないでしょうか?

トラブルが生じた時はもちろんのこと、なんとなく職場の人とは行動したくないな・・・と思う瞬間は誰にでもあるはずです。

そんな時、学生時代の仲間、スポーツジムの仲間、趣味やサークルで知り合った仲間、社会人学校の仲間と時間を共有する。職場の自分を全く知らない人との時間を楽しみたい欲求は、何の不思議もない事だと思います。

もちろん、その中に「家庭」も含まれるでしょう。

会社の自分とパパの自分。職場で嫌な事があった時、家庭があるから救われるパパも多いはずです。これも一つの「多元的所属」です。

ママにだっていろんな顔を持っていたい

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ママも同じです。

結婚した女性が「働きたい」という気持ちを抱くのは、経済的な理由はさることながら「社会と繋がっていたい」とか「妻や母親以外の顔が欲しい」という欲求からくることが多いようです。

女性の場合は男性に比べて「多元的所属」の実現が容易ですが、悩みとしては「所属がダブル」ということです。

例えば、妻、母親、職場、子どもの学校、自分の習い事、子どものスポーツ活動、子どもの塾という生活場面が多数ある場合、自分の習い事と子どもの学校の友人がダブったり、スポーツと塾での顔ぶれが重なる可能性も多く、「所属の仕方」にもコツが要るから大変です!

故に人との付き合い方の上手下手が、生活を大きく左右します。

それでも、男性と同じく「多元的所属」をするメリットはあり、異なる社会に属する中でバランスを取りながら生活する事により、自分の中に生じた「歪(ゆがみ)」を逃している気がします。

少し「辛い」と感じたら

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話は戻りますが、自分の所属するコミュニティーで壁に当たった場合、他に行き場がない人はとても辛い思いをするでしょう。

会社人間になりすぎて定年後に所属できる世界がなくなり精神バランスを崩してしまう人や、一つの事に集中し過ぎるあまり所属する世界が単一の場合はそこで物事がうまくいかなかった時に、気持ちの逃げ場がなくなってしまいます。

これは大人のみならず、子どもにとっても同じことが言えるでしょう。

学校以外に所属できる空間を作ってあげる」ということです。

たまにしか会えない幼馴染との交流や、地域スポーツ、おじいちゃん・おばあちゃんの家でもいいと思います。

親と喧嘩した時など、おじいちゃんやおばあちゃんは絶好の「逃げ場」になります!

もちろん一つの事を極めるのはとても大切なことです。しかし、何もトラブルなくその世界だけで人生を終えられる可能性は極めて低いのが現実ではないでしょうか?

このように「多元的所属」を意識することで、自分の中に様々な顔を持つことが可能です。

そして必要に応じて自分が属したい世界を選べる余裕があると、毎日がもっと気楽にハッピーになると思います。

少し辛いことが起こったとしても、そのまま潰れてしまう危険性は低くなると思うからです。

「極めない選択肢」と「逃げ場を作るチャンス」も、ご自分の中に是非持ってみて下さい。


この記事の著者

エメラルド

エメラルド

都内在住40代の働くママ。ただし2人の息子の育児を最優先すべく、自営で時間をやりくりしながら充実しまくった育児生活を満喫中。「人間を育てるには年月がかかる。短期的プランでは無理」と心から思っており、幼児教育や人材育成、また海外経験を生かしたグローバル教育をライフワークとする。息子達はバイリンガル。

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