パパにだけじゃない。「なんにでも頼りなさい」というオーストラリアの育児の教え。


オーストラリアで2度出産した私は、出産前に「ペアレンツクラス」に2度参加しました。その時よく言われたのは、

「一人で全部やらなくていいから!」

ということです。1家族に子どもが3人、4人いるのが当たり前の「子だくさん」なオーストラリアの子育てをご紹介したいと思います。

どんどん人に頼っちゃいなよ!という姿勢

出産前の「ペアレンツクラス」では、陣痛が始まってから出産までの手順を学んだり、入院生活に必要なものや、新生児のお世話などについて学びます。

これは、日本も同じだと思うのですが、面白かったのがパパたちへの話。

パパたちには、出産日が近づいたら、

・ 夜はお酒を飲むな(何かあった時に、病院まで運転できなくなるため)

・ 出産当日はもちろん100%立ち合い

・ 奥さんが陣痛中の間は「何でも屋」になって奥さんをサポートしろ!

と、まさにスパルタ。え~冗談でしょ、と思った一人のパパが「何でもってなんですか~?」と笑いながら質問したら、先生は

陣痛で苦しむ奥さんが言う、すべてのことです。もしもあなたの奥さんが「屋根の上で踊って見せて」と言ったら、あなたは踊るのよ!

と真顔で言い切りました。その顔は、まさに鬼軍曹! パパたちはその迫力に圧倒されるばかりでした。

まだまだあります。「どんどん人に頼っちゃいなよ」という教え

・ 新生児のお世話中は、買い物はスーパーマーケットの「宅配サービス」を使えば良い

・ 掃除も洗濯も死なない程度で特にやらなくても良い

・ して欲しいことがあったら、近くの子育て支援センターはもちろん、自分の親、夫の親、いとこから親戚中にいたるまで、遠慮なく連絡して何でもしてもらいなさい

など、まさに「どんどん人に頼っちゃいなよ」という教えの連発。

「赤ちゃんを育てるのは大変なことなの。お母さん一人はもちろん、夫婦二人だけなんて大変すぎるわ。いろんなサービスを受けて、いろんな人に連絡して。どんどん助けてもらいなさい。」と先生は言いました。

子育ては「お母さんが中心でするもの」「夫婦で乗り越えるもの」と思っていた私には、目からウロコな教えでした。

大切なのは、支えてもらっている、という「心の安心」

これだけ「至れり尽くせり」な対応をしてもらっているオーストラリアのママたちは、人に頼ってばかりのサボりママなのか? っていうと、実際はそうでもないのです。

出産後、オーストラリアでは母体と赤ちゃんのチェックに3日間ほど入院しますが、自ら希望して、1日で退院してしまうお母さんも少なくありません。

3日後にはスーパーで買い物している人や、車で上の子の送り迎えをしている、タフなお母さんも多いです。

仕事をしながら3人、4人の子育てをしているママも多くいます。

オーストラリアでは、小学校にも朝と午後の送り迎えが必要なので、夫やおじいちゃんおばあちゃん、時にはベビーシッターとも連携して、学校はもちろん、その後の習い事の送迎までしっかりとこなしています。

これは「頼っていいよ」と声をかけてもらっていることで、ママたちは安心して思い切り育児が出来ている、ということではないでしょうか?

一生懸命子育てを頑張るけど、いざとなったら頼れる人がいる、支えてくれるサービスがある。「安心できる」からこそ、働きながらも3人、4人の子育てをしている夫婦が多いのだと思います。

「子育ては大変」と周りが理解してくれていることの重要性

どこの国にかかわらず、子育て中はやるべき事が山のようにあります。パパもママも、言われずとも、みんな頑張っているのです。

そんな彼らを応援するような、周りの人や社会の理解こそが、とても重要なのだと思います。

保育所や補助金よりも大切なモノ

保育所を増やすことや、育児のための補助金ももちろん助けになります。

しかし、周りに理解してもらえ

「そうそう、育児って大変だよね」
「夫婦だけで頑張りすぎないで、何かあったら頼ってね」

と声をかけてくれるような人やシステムがあれば、たとえ実際には利用しなかったとしても、「理解と支え」を身近に感じて、もっともっと育児はしやすくなるのではないでしょうか。

子育ては大変な仕事です!

頑張っているけど、うまくいかない、手が回らない。それは、あなただけではないし、ごく普通の状態です。そんなときは夫婦二人でモヤモヤしないでだれかに頼っちゃいましょう

いいんです、そうやってみんなで助け合っていけば、私たちの子どもが親になるときには、「もっと子育てしやすい世の中」が出来上がっているかもしれません。


この記事の著者

Tsukky

Tsukky

南半球のオーストラリアで男の子・女の子、2人の小学生を子育て中のママです。食物アレルギーがあったり、男の子と女の子の成長のちがいに驚きの毎日ですが、オーストラリア流の「のんびり子育て」を楽しんでいます。

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