
息子が生まれた時、「男の子のお母さん」になった私は、息子を立派な男の子に育てたい!と思い、いつもパンツスタイルのちょっとワイルドなお母さんになろうとしました。
息子と過ごす時間が長いからこそ、私を見て育った息子が、か弱い男の子になってほしくなかったのです。
私は小さいことは気にしないようにふるまい、ハキハキと話し、息子がメソメソしていると「男の子なんだから!」と言って励ますようにしていました。

「母親が〝男らしさ“を教えることはできない」に驚愕
息子が5歳くらいの頃、テレビで「男の子の育て方」についての番組を見ました。
男の子がみるみる〝男らしくなる“と言われる教育のプロが最初に言った言葉に、私は驚愕しました。
なに~!? 私がどんなに努力してもダメなの?。
しかし、このプロが言うことは、とても納得できるものでした。
男の子は、ほかの男に憧れて〝男らしく“なっていく

男の子が、“男らしくなる時”というのは「憧れるような男を見た時」と「女の子にカッコいいところを見せたい時」なんだそうです。
きっとこれを読んでいるパパたちなら、うんうんと共感していただけるのではないでしょうか?
そうですよね。自分よりも早く走れる子や、力が強い子を見た時、テレビのスーパーヒーローや、スポーツ選手など「この男の人カッコいい!」と本人が思った時に、男の子の中の〝雄々しさ“がムクムクと成長するのです。
あとは、女の子の前でカッコつけたい時…これは、説明しなくても当然ですよね(笑)。
つまり、女性である母親が、目くじらを立てて「男らしくしなさい!」「男っていうのはね…」などといったところで、男の子の中の〝男らしさ“が育つどころか、大好きなママにガミガミ言われて、どんどん小さくなってしまうのです。
この説明に驚きながらも、納得した私はその日からパンツスタイルをやめてスカートに、髪をおろして、「より女性らしく」ふるまうことにしました。
私が身をもって息子に教えてあげられることは、「男らしさ」ではなく、「女性とはどういうものか」という事なのだと気づいたからです。
男の子は「パパの背中を見て育つ」

子どもにとって、お父さんとお母さんは「はじめて出会う大人たち」。とても重要な存在です。
日々の生活や子育ても大変ですが、子ども達が私たち大人の背中をよく見ている、という事も意識しなければいけません。
とくに男の子が「男らしさ」を学ぶのは、一番身近な男性であるパパから、です。ぜひ自分の得意なことを見せてあげてください。
もちろん、パパが全てにおいてパーフェクトである必要はありません。
不得意なことや興味のなかった分野は、あなた自身が憧れるような人や、子どもと一緒に尊敬できるような「すごい男」を見つけて、お子さんに見せてあげてください。
世界で活躍するスポーツ選手、発明家や起業家など、「男が憧れる男たち」をたくさん知り、影響を受けることで、男の子たちは感動し、憧れて、どんどん「男らしさ」を膨らませていきます。
男の子にとって、パパは「大きな壁」でもあります。
パパができることは、ぼくもできるようになりたい。パパよりも上手になりたい!と意識することによって、男の子たちはより男らしく成長していくのです。いつまでも、「なかなか越えられない壁」でいてあげてくださいね。